在学生インタビュー

大江 裕志 さん

2020年のオリンピックを控え、クレジットカードの利用拡大は確実。クレジットカードのセキュリティ統一基準「PCI DSS」を中心としたカード業界のセキュリティのあり方を研究中です。

セキュリティ部門に異動して、実践的な知識の必要性を感じた

営業、収益管理、業績評価などさまざまな業務を経験する中、「情報セキュリティアドミニストレータ試験(2008 年に他の試験と統合)」も始まり、社会的にセキュリティへの関心が高まるのでは?と興味を持ちました。それから10年以上セキュリティと関係のない仕事と並行して独学を続け、3 年前に念願のセキュリティ部門に異動。改めて実践的な知識の必要性を感じたのです。当社からは以前も2 名がこの大学院で学び、社内のセキュリティ業務で活躍中。私もそうした知識を身につけたいと社内で申請を続けた末、上司の力添えもあって特別に社内派遣扱いで入学できました。

セキュリティの人間的な要素を、多様な交流の中で学ぶ

入学前、情報セキュリティは暗号など技術中心のシステム系業務だと思っていましたが、大学院で「倫理観や組織行動も影響する人間的要素が強い分野だ」と視野が広がり、マネジメント系科目も積極的に学習。また慶応義塾大学など他大学の学生とのTV 会議システムを使った合同講義や、企業のセキュリティ部門担当者の特別講義などに参加し、より広い知識が得られました。さらに私が所属する原田研究室は泊まりがけのゼミ合宿も慣例で、在学生のほか卒業生まで参加。社内業務では出会えない多彩な交流が広がるのも、この大学院のメリットだと感じます。

カード業界統一基準「PCI DSS」を実務者の立場で検証した論文に

私は社内制度を使った通学ですから、修士論文のテーマも業務直結に。現在、クレジットカード業界では、会員データをより安全に扱うための統一基準である「PCI DSS」の導入が進み、非常に厳格な要件が求められています。私はそれらが果たして現実的に運用可能か、不足部分を別の仕組みで補えないかなどを実務者の立場から検証し、実践に役立つ論文を書くつもりです。2020 年のオリンピックでクレジットカードの重要性はますます高まるはず。クレジットカードがさらに安全に使える日本になれるよう、しっかりと研究し、実務にいかしたいと考えています。

大江 裕志 さん
株式会社オリエントコーポレーション勤務
2013年4月入学
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