湯淺研究室

湯淺 墾道 教授

湯淺 墾道 教授

プロフィール:
慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程退学。九州国際大学法学部専任講師、助教授、准教授をへて2008年4月より教授。2008年9月より九州国際大学副学長。2011年4月より本学教授、2012年4月より学長補佐、2020年4月より副学長を併任。総務省情報通信政策研究所特別研究員、各省庁・自治体のサイバーセキュリティや個人情報保護関係の審議会委員、ベネッセホールディングス情報セキュリティ監視委員会委員、サイバーセキュリティ法制学会専務理事等を務める。

Q:湯淺研究室での現在の主な研究テーマはどのようなものですか?
湯淺研究室では、研究テーマは、各学生が自分自身の関心に基づいて自由に設定しています。

情報セキュリティ管理者の人材育成に関する研究
デジタル・ゲリマンダーの事例研究と法的課題への一考察
特別に秘匿すべき情報の取り扱いに関する民間企業体制の検討
民事訴訟のIT化における証拠調べに関する研究
サイバー空間における対抗言論
自治体のチャットボット利用における情報セキュリティの責任所在の考察
ネットワーク化進展に伴うプライバシー保護等の法制対応
海事サイバーセキュリティ
サイバー空間における正当行為の限界
サイバー空間の安全確保
など

Q:湯淺研究室に在籍されている学生の皆さんやOBOGはどのような方々ですか。進学のきっかけや修了後の状況等について教えてください。
学生はバラエティに富んでおり、学部を卒業して進学した学生、留学生、社会人などさまざまです。社会人も、企業に勤めている社会人だけではなく、地方公務員や国家公務員、マスメディア勤務者も在籍しているのが特色です。
このため修了後の状況もさまざまで、企業等への就職、大学教員への転職、セキュリティ関係の公的団体への就職という場合もあれば、もともとの組織に引き続き勤務してサイバーセキュリティ関係の責任者になっているという場合もあります。

Q:これまでに指導された学生の皆さんの研究テーマについて教えてください。
次のようなものがあります。

民間企業による自力救済手段としてのActive Cyber Defenseの検討
システム運用に関する考察
オンライン広告におけるトラッキングの法的考察
「日本型」サイバーセキュリティ中核機関のあり方について
自動運転を見据えた電波政策とセキュリティのあり方
海事サイバーセキュリティの現状と課題
個人情報漏えいの「通知報告義務化」と「漏えい確認機関」創設の提唱
デジタル・ゲリマンダー
など

Q:湯淺研究室ではどのような教育をされていますか。ゼミ、研究室ミーティングや個別指導等のスタイルについて教えてください。
毎週開いている研究室ゼミが中心です。
ゼミでは、各自の研究テーマに関する指導・ディスカッション・発表練習を行っています。
その他、全員で判例研究(判決・判旨の読み込みと批判→賛成・反対・一部賛成等の議論)、英語輪読や文献購読を行ったりしています。さまざまなバックグラウンドを持つメンバーが自由にディスカッションをしています。

Q:どんな経験や関心を持つ学生に進学してほしいですか?
セキュリティは、技術的な問題から、プライバシーや個人情報、サイバー空間のグローバルなガバナンスなど、社会・制度全体の問題へ広がっています。サイバーセキュリティやガバナンスに関係する社会的・経済的・制度的な側面に関心をもつ学生に進学していただきたいと思っています。
必ずしも法律や行政・政治などに関係する修学経験や職務経験などは必要ありません。実際に、過去には法律学に関する知識がほとんどない状態で入学し、刑法に関するテーマに取り組んだ修了生もいます。
もちろん、法務や組織のガバナンス等に関係する職務経験をお持ちの方も歓迎します。

Q:湯淺研究室に興味を持っている方へ向けてメッセージをお願いします。
湯淺研究室の特色は「自由」です。研究テーマの選択、研究成果に基づいて提言する内容などについては、各メンバーの意向を尊重して進めています。
多様な背景を持つメンバーと一緒に議論しながら、自分の研究を深めていきませんか。

湯淺研究室写真