情報システム構成論(後期2単位)

学長・教授 後藤 厚宏・教授 松井 俊浩

1.授業のねらい

情報システムは、コンピュータシステム、ネットワークシステム、端末などのハードウエアを組み合わせ、オペレーティングシステム、ミドルウエア、応用プログラムなどのソフトウエアを載せ、その応用目的に合わせて構成される。そのためには、プロセス間通信機構、OSの提供するサービス、仮想マシン、データベースシステムなどの基本機構の理解と、クラウド、Web、GRIDなどのシステム、及びXML言語、様々な応用システムとその開発技術、システム評価手法などの基礎知識を習得する必要がある。また、システムの要求性能を満たすための設計、信頼性・保守性・安全性などを考慮した作り、更には経営戦略やビジネス継続性などへの対応の方法を学習する。

2.到達目標

  • 現代の情報システムの構成要素とその組み合わせ方を理解する
  • 情報システムをより複雑、大規模にし、品質を向上させるための要素技術を習得する
  • インターネットに構築される情報システムの最新動向について知る

3.授業計画

  1. 10月1日(月) システム工学(松井)
  2. 10月15日(月) プログラミングシステム(1)(松井)
  3. 10月22日(月) プログラミングシステム(2)、構文法と文字符号(松井)
  4. 10月29日(月) システムサービスープロセス実行環境(松井)
  5. 11月5日(月) システムサービスープロセス間通信(松井)
  6. 11月12日(月) データベースシステム(1)(松井)
  7. 11月19日(月) データベースシステム(2)(松井)
  8. 11月26日(月) 分散システム (松井)
  9. 12月3日(月) システム開発体系(後藤)
  10. 12月10日(月) WebサービスとXML(後藤)
  11. 12月17日(月) GRID(後藤)
  12. 1月9日(水) SOAと自律コンピューティング(後藤)
  13. 1月21日(月) エンタープライズアーキテクチャ(後藤)
  14. 2月28日(月) クラウドコンピューティング(後藤)
  15. 2月4日(月) 大規模分散処理システム(後藤)

4.教科書

無し

5.参考書

  1. 井上雅裕、陳新開、長谷川浩志、「システム工学-定量的な意志決定法」、オーム社、2013.
  2. 加藤直樹、「数理計画法(コンピュータサイエンス教科書シリーズ19)」、コロナ社、2007.
  3. Peter Norvig, 「実用Common Lisp AIプログラミングのケーススタディ」、2015.
  4. Donald Knuth, “The Art of Computer Programming, Vol.1-4,” Ascii Press, 2015.
  5. Andrew S. Tanenbaum and Herbert Bos, “Modern Operating Systems”, Pearson, 2014.
  6. Daniel P. Bovet and Marco Cesati, 「詳解Unixカーネル」、高橋浩和(監修)、O’Reilly, 2007.
  7. 山本森樹、「体系的に学ぶデータベースのしくみ第2版」、2009.
  8. アンドリュー S. タネンバウム、他、「分散システム –原理とパラダイム- 第2版」、2009.

6.関連科目

情報デバイス技術、セキュアシステム構成論、オペレーティングシステム、ソフトウエア構成論、インターネットテクノロジ

7.成績評価の方法

  • 松井担当分については、単元ごとに小テストを行い、その成績により評価する。欠席して受けられなかった場合、1回はレポートで替えることができる。
  • 後藤担当分については、課題レポート(2回)の成績と講義内での議論への積極的な参画状況により評価する。
  • レポートは指定された期日までに提出しなければならない。