在学生インタビュー

田中 恭之 さん

ゼロデイ攻撃や最新マルウェアの検出など、解決困難な問題に新たな角度からアプローチしたい。

大学院の経験でグローバル視点に
自分の新たな将来像が見えてきた

セキュリティを学び直し、研究分野でも自分を尖らせたいと思って、企業派遣で博士前期課程に入学。指導教員でもある後藤先生の力添えで、早くから研究会や国際会議で発表した経験は、大変貴重でした。さらに学会でも論文が高く評価されたことなどで、博士後期課程への進学を意識。ちょうど所属部署内で始まったグローバル人材育成を目的とした「社会人博士派遣施策」の候補になったことも進学の後押しになりましたね。この大学院で研究を続けたおかげで、アカデミック界に新たな人脈が築けています。研究会の発表を通して私の名が知られ、今では論文査読、セキュリティシンポジウム委員などを依頼され、貢献できることに自分の存在価値を感じています。また国際会議での議論を通じて、特にアメリカでのセキュリティ研究の先進性を改めて知り、自社の海外ブランチの研究開発をリードする業務等、自分の将来像に新たな指針が生まれました。

攻撃コードの構成上の特性から
ゼロデイ攻撃にも対処する方法

博士後期課程での研究は前期課程を引き継ぎ、「新しいタイプの攻撃コードやマルウェアへの対抗」がテーマ。攻撃コードについてはゼロデイ攻撃のように最新で防御困難なものでも、攻撃者が共通して用いる攻撃手法があり、その手法では共通のコードが使われやすい特性に着目し検出する方法を提案しています。またマルウェアについてはアンチウイルスソフトで検出できないものも、統計的手法から判定する手法を研究中です。どちらも現状で解決が難しい問題への対策を提示できるため、社会の役に立つ結果が出せるのではと期待しています。

田中 恭之 さん
NTTコミュニケーションズ株式会社勤務
2015年4月入学
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