在学生インタビュー

羽田 大樹 さん

頻出するマルウェアの亜種に対し
効果的・効率的に解析を進めるため、
独自の解析方法の開発も視野に研究。

私の専門性が広く知られたことで
共同研究も依頼されるように

IISECの博士前期課程での経験が業務で非常に役立ったこと、その際に培った幅広い人脈、アカデミックな研究も続けたいと考え、修了後2年たった2015年に博士後期課程に入学しました。 会社ではマネージドセキュリティサービスの開発、万一の緊急対応などを担当していましたが、ウイルスを直接解析するようなことまでは実施していませんでした。 しかし前期課程でそうした低レイヤーの技術も含め、セキュリティについて幅広く体系的に習得して視野が広がり、お客様に提案する際に説得力が生まれました。 また緊急対応の現場でも「大抵のことは理解・対処できる」と自信につながったと思います。
さらに指導教員の後藤先生の勧めで学会発表などに積極的に参加したため、セキュリティ業界で私の専門性も広く知られることに。 各所からビジネスと研究の両方の視点を持つ立場で共同研究を依頼されたり、社外から当社の上司や社長に私の評価が届いたりと、うれしい波及効果もありましたね。

実務で生じた修士論文への疑問を
博士課程で解決し、有用性を高める

現在の研究は、私の修士論文『解析済みマルウェアとの差分抽出による静的解析の効率化手法の提案』に対し、実務で再検証して生じた疑問を解決するのが狙い。 修論では2つのプログラムを比較する手法を適用して共通する関数を抽出しましたが、現在はより効果的な解析方法を自ら開発したいと考えています。
ここは前期課程・後期課程ともセキュリティ分野で非常に著名な先生がそろい、学位取得の勉強だけで終えるのはもったいない環境。 講義・実習、学会発表から論文作成まで様々なチャンスに積極的に挑戦していけば、自分の新たな可能性が広がると思いますよ。

羽田 大樹 さん
NTTコムセキュリティ株式会社勤務
2015年10月入学
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