在学生インタビュー

前田 恭幸 さん

産官学の連携で、サイバーセキュリティ分野の
犯罪を適切に調査・立証する力を身につけたい。

公官庁やセキュリティ企業からの派遣も多い

警察庁技官として様々な部署で経験を積んだ後に情報通信局情報技術解析課に配属され、主にデジタル・フォレンジックを担当してきました。 その後、同部署が展開する派遣研修制度の一環で、庁職員としてはじめてIISECに入学。 情報セキュリティ、サイバーセキュリティ関連の犯罪は課内の知識や技術だけでなく、多角的な視点がなくては解決できません。 そうした多様性を得るには「産学官の連携」で補い合うことが重要で、官公庁や情報セキュリティ関連企業からの学生も多い大学院での経験が非常に役に立つと考えています。

この情報の根拠は何か? を常に意識するように

この大学院でよかったことは3つあり、1つは情報セキュリティを体系的に学べたこと。 日米で法律の根幹となる考え方はこう違う、暗号鍵の基本はこうなっているといった知識を体系的に学び、セキュリティに関する基本的な見方が養われました。 2つめはハンズオンで攻撃や防御などを自ら体験できたこと。 3つめは他大学と一緒に学ぶ特別講義があり、学生同士の交流からセキュリティについて多様な視点から話が聞けたこと。 こうして情報セキュリティを広く深く学ぶと、本当なのか疑わしい情報も社会に出回っていると実感。 「根拠は何か?」と、1次情報の確認を常に意識して情報収集するようになりました。

誰でも使える自動分析ツールの結果は証拠となるか

現在はデジタル・フォレンジックの自動分析ツールが刑事訴訟の証拠として価値を持つための条件を検討中。 アメリカではその真正性を問う訴訟も起き、日本でも近い将来必ず問題になるテーマです。 非常にユニークな研究だけに、すでにデジタル・フォレンジック研究会の分科会で講師を務めるなど注目され、出版社からの執筆依頼も来るほど。 非常にチャンスの多い大学院で、実務に即した研究を行ったり、様々な分野の人々と情報交換したりと、多様なチャンスを積極的に生かせば大きく成長できると思います。

前田 恭幸 さん
警察庁勤務
2014年10月入学
在学生インタビュー一覧に戻る