在学生インタビュー

インシデントの原因ともなる委託者・受託者間のズレを防ぐ適切な業務委託契約のあり方を提案する。

自社のセキュリティ対策のため体系的に学ぶ

私は通信建設会社に勤務し、大手通信キャリアの研究開発を経て、現在は自社や企業グループ全体のイン フラ管理やセキュリティ業務に携わっています。近年、顧客との業務委託契約に必要なセキュリティ対策につ いて、個々の部署からの問い合わせが急増し、グループ全体の整合性や効果を検証する必要性を感じてい ました。そこで、セキュリティの体系的な知識と、自社以外の多様な企業の事例を学ぶためにIISEC に入学 しました。

仕事の確実性を高める思考法も習得

「クリティカル・シンキングとイノベーション」の授業では、ロジカルシンキング、デザインシンキングなど多様な 思考法と、それらからイノベーションに至る過程を学び、学生同士のディスカッションも活発に行われました。 こうした思考法は、自社の業務の効率化や新たな取り組みにも役立っています。また、ISSスクエアで参加し た法制・倫理分科会では、AI 活用の課題と各国の法制度など最新のトピックを討議し、視野が広がりました。 私の研究テーマは業務委託契約における企業のセキュリティ対策で、各社が適切なガイドラインをもとに対策 を行って契約したはずが、深刻なインシデントが起こる理由と、事故を防ぐ実効性のある対策をまとめています。 所属する研究室の後藤先生からのアドバイスで、これまでに起きた事例の先行調査から原因を抽出。特に 委託者と受託者それぞれが認識する責任分界点のズレと、それを生じさせるコミュニケーションギャップに私 は注目し、互いが触れにくい部分まで十分に詰めて話し合いができる環境や条件を検討しています。

多様な社会人との交流を卒業後も続けたい

まだ在学中ですが、社内のセキュリティ対策や業務の改善について確かな理論や情報をもとに提言できるよう になり、提案内容の質も高められたなど、IISEC で学んだ成果が出ています。さらに個人的には、仕事だ けでは出会えない多様な業界・ポジション、幅広い世代の社会人と、学生同士というフラットな立場で交流し、 人脈ができたことが何よりの財産だと感じています。卒業後も交流を続け、自分を成長させたいですね。

高濱 総一郎 さん
日本コムシス株式会社勤務
2021年4月入学
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