イベント情報

日時:2017年8月4日(金)

情報セキュリティ数理科学講座「サマー・クリプト」のお知らせ

本講座「サマー・クリプト」では、暗号理論等、最新の情報セキュリティ数理科学の動向から3つのトピックを選択し、 本学専任教員が初学者にもなるべくわかりやすく解説します。学生の方々限定で、最新トピックを無料で勉強することができます。 ぜひご参加ください。
(前提:高校数学全般に対する理解とモジュロ演算や行列など大学教養レベルの代数学の初歩、 あるいはそれらの知識不足を補うイマジネーション。)

実施概要
日時 2017年8月4日(金) 13:00-16:20
対象者 高校生・高専生・専門学校生・大学生・大学院生
受講料 無料
定員 20名(先着順)
会場 情報セキュリティ大学院大学
(横浜市神奈川区鶴屋町2-14-1 横浜駅きた西口より徒歩1分)
講義概要

■13:00-14:00
講  師:有田 正剛(本学教授)
タイトル:「準同型暗号と機械学習」
概  要: 準同型暗号とは、暗号化されたデータに対して、(秘密鍵を用いて平文に戻すことなく) 暗号化されたままの状態で、足し算や掛け算といった演算処理を実行することのできる、不思議な暗号です。 このような準同型暗号を用いれば、クラウドに預けている暗号化データについて、暗号化したままで 各種データ処理を加えることができます。そのため、データプライバシーを守りつつ、データの利活用をすすめるための 切り札となる技術として期待され、活発に研究されています。この講座では、準同型暗号とはどのような暗号なのか、 その数学的な原理から暗号スキームの中身まで勉強し、応用事例として、我々が行っている、機械学習への適用について 紹介します。

■14:10-15:10
講  師:土井 洋(本学教授)
タイトル:「秘密分散法とその性質」
概  要: 秘密分散法を用いると、秘密から複数のシェアを生成することで、秘密を 分散管理することができます。秘密を復元するためには、あらかじめ 定められた条件(アクセス構造)を満たすシェアを集める必要があります。 守秘という観点からは、アクセス構造を満たさなければ秘密の情報が 全く漏れないという完全性が望まれます。一方、シェアのサイズを小さくする という観点からは理想的と呼ばれる異なる性質が望まれます。 この講座では秘密分散法のいくつかの構成例を示し、それらの有する性質に ついて考えていきます。

■15:20-16:20
講  師:大塚 玲(本学教授)
タイトル:「暗号通貨のしくみ」
概  要: 暗号通貨BitCoinが注目されています。Suicaやクレジットカード、あるいは銀行預金も一種の通貨と 呼べなくもないですが、BitCoin等の暗号通貨はこれまでの通貨とは多くの点で異なっています。 例えば、日本円は日本銀行が発行しますが、BitCoinは世界中の利用者が発行できます。また、Suicaや クレジットカードは最終的に銀行間決済で資金移動が完了しますが、BitCoinはお金と同じように支払い手 と受け手の2者間で決済が完了します。お金のような社会的な機能が暗号技術でどのように作られているのか、 この講座では過去の暗号通貨の研究成果と比較しながら新しい暗号通貨のしくみをわかりやすく解説します。

申込み方法

終了しました。

お問い合わせ先

情報セキュリティ大学院大学 事務局

  • TEL : 045-311-7784
  • FAX : 045-311-6871
  • E-mail : iisec AT iwasaki . ac . jp