ニュース
2020年2月12日
第16回「情報セキュリティ文化賞」受賞者を決定いたしました
第16回「情報セキュリティ文化賞」受賞者決定。
神戸大学 森井昌克教授、トライコーダ 上野宣代表取締役ほか4名。
3月4日(水) SECURITY SHOW 2020にて表彰式と受賞記念講演。
情報セキュリティ大学院大学(学長:後藤厚宏 所在地:横浜市神奈川区鶴屋町)は、第16回「情報セキュリティ文化賞」の受賞者6名を決定いたしました。
情報セキュリティ文化賞は、わが国の情報セキュリティ分野の進展に大きく貢献した個人を表彰することを通じ、情報セキュリティの高度化に寄与することを目的として、本学が2005年2月に制定したものです。本事業を継続することによって、情報セキュリティ文化についての関心を喚起し、わが国の生活・経済・産業基盤を支える自治体や企業など様々な組織の中で中核となりうる有為な情報セキュリティ人材の育成に繋げていくことを企図しております。
来る3月4日(水)、幕張メッセで開催されるSECURITY SHOW 2020(主催:日本経済新聞社)のプログラムの一環として、表彰式と受賞者の方々らによる記念講演が12時40分より行われ、受賞者には表彰状と記念のトロフィーが授与されます。
なお、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を迎える節目の年の実施となった今回、情報セキュリティ分野における碩学の泰斗として、長年にわたり、産学官公におよぶ多大な影響と広範なリーダーシップを発揮してこられた林紘一郎氏へ「情報セキュリティ文化賞特別賞」を授与することを併せて決定いたしました。
概要は以下のとおりです。
第16回情報セキュリティ文化賞実施要領
- 1. 名称
- 第16回情報セキュリティ文化賞
- 2. 運営
-
主催 情報セキュリティ大学院大学
協力 日本経済新聞社
後援 文部科学省、経済産業省、総務省(予定) - 3. 表彰対象
- 4. 審査委員(五十音順、敬称略)
- 5. 選考方法
- 自薦・他薦による公募および審査委員からの推薦に基づいて、審査委員会において審議・決定した(2月3日)。
- 6. 第16回情報セキュリティ文化賞受賞者 6名(五十音順)
-
有村浩一(ありむらこういち)氏
[JPCERT/CC 常務理事]
表彰理由:NTTコミュニケーションズ在籍時よりTelecom ISACの設立・運営に携わり、2012年以降は、JPCERT/CC常務理事として、日本CSIRT協議会、海外CSIRTとの連携、フィッシング対策協議会事務局、早期警戒パートナーシップ、サイバー脅威情報共有、インシデント対応等のJPCERT/CC事業の運営に尽力されていることに加え、NISC重要インフラ専門調査会ほか政府セキュリティ関係委員会に委員および有識者として多数参加され、わが国の情報セキュリティ政策、制度の開発、円滑な運営に多大な貢献をされていること。井上大介(いのうえだいすけ)氏
[国立研究開発法人情報通信研究機構サイバーセキュリティ研究所サイバーセキュリティ研究室室長]
表彰理由:日本最大規模のサイバー攻撃観測・分析システム「NICTER」を始め、対サイバー攻撃アラートシステム「DAEDALUS」、サイバー攻撃統合分析プラットフォーム「NIRVANA 改」、サイバー攻撃誘引基盤「STARDUST」等、先進的かつ実践的なセキュリティシステムの研究・開発を行うとともに、研究成果の社会展開を積極的に進める一方、NDSS2019で採択された論文が日本人著者を含む論文としては史上初のDistinguish Paper Awardを受賞するなど国際的にも顕著な学術的成果を残され、学術・産業の両分野において、我が国のセキュリティ技術の発展に多大な貢献をされていること。上野宣(うえのせん)氏
[株式会社トライコーダ 代表取締役]
表彰理由:脆弱性診断のプロフェッショナルとして多数の著書を執筆されていることに加え、技術者のスキルマップと学習の指針となるシラバス、脆弱性診断を行うためのガイドライン、Webアプリケーションを安全に構築するために必要な要件定義書の整備等を通じ貢献されている他、若年層の情報セキュリティ人材を発掘・育成する「セキュリティ・キャンプ」においては、講師主査、ステアリングコミッティGMとして同プロジェクトを牽引するなど、わが国における情報セキュリティ分野の啓発・人財育成に広範な寄与をされていること。川口洋(かわぐちひろし)氏
[株式会社川口設計 代表取締役]
表彰理由:株式会社ラックやNISC在籍時からの自身のインシデント対応経験を活かし、トップエンジニアを発掘・検証することを目的として開催されているHardening Projectをより手軽に参加可能な形とした新たなトレーニング方法である「Micro Hardening」を提供し、民間企業等におけるセキュリティインシデントへの対応能力の向上に寄与していることに加え、長年にわたりエバンジェリストとして全国各地のセキュリティ関係セミナーで講演を行うなど、セキュリティ人財育成や一般向けのセキュリティ対策の周知・啓発に広く貢献されていること。森井昌克(もりいまさかつ)氏
[神戸大学大学院工学研究科 教授]
表彰理由:大学教員として長年にわたりネットワークセキュリティ、情報理論、暗号理論等に関する研究・教育に従事され、無線LAN国際標準暗号規格であるWEPの解読法の発見やその後継として用いられたWPA-TKIPにおける脆弱性の特定など、多数の学術的成果を上げられていることに加え、「サイバーセキュリティシンポジウム道後」の企画・運営を始め、産学官連携を通じた関西圏のセキュリティ分野の振興や人財育成に貢献されているほか、総務省・内閣府等の政府セキュリティ関係委員会委員を務めるなど、わが国のサイバーセキュリティ向上に広範な寄与をされていること。若杉健次(わかすぎけんじ)氏
[港区総務部情報政策課長]
表彰理由:民間企業での勤務を経て港区役所に入庁し、セキュリティに配慮したICT化の推進に尽力され、全国の自治体に先駆けてRPAの本格導入を推進し、2018年度には「港区AI元年」の取り組みとして、セキュリティに配慮したAI-OCR、多言語AIチャット、AI議事録自動作成支援ツールなどの積極的な導入により、ICTによる業務効率化と働き方改革を実現するとともに、総務省・内閣府等の政府セキュリティ関係委員会委員を務めるほか、「政令市・中核市・特別区CIOフォーラム」の設立にも寄与されるなど、地方公共団体のICT化と情報セキュリティの向上に広く貢献されていること。 - 7. 第16回記念「情報セキュリティ文化賞特別賞」受賞者1名
-
林紘一郎(はやしこういちろう)氏
[情報セキュリティ大学院大学名誉教授]
表彰理由:情報セキュリティ分野における碩学の泰斗として、長年にわたり産学官公におよぶ多大な影響と広範なリーダーシップにより、健全な情報社会の実現に向けた先導的な役割を担い情報セキュリティ文化の醸成に多大な貢献をされていること。 - 8. 表彰式および講演会日時・会場
-
【日時】2020年3月4日(水) 12:40~14:50
・主催者挨拶 後藤厚宏(情報セキュリティ大学院大学長)
・表彰式
・受賞記念講演会(パネル討論) コーディネーター:MM総研 代表取締役所長 関口和一氏
テーマ「(仮)ポスト2020のサイバーセキュリティ~脅威・対策・人財育成を考える」【会場】幕張メッセ 3ホール展示会場内ステージ (千葉市美浜区中瀬2-1)
※SECURITY SHOW 2020(主催:日本経済新聞社)プログラム内で開催
(1) | 自治体、企業、団体等で、CISO(Chief Information Security Officer)等として情報セキュリティに関し経営的な視点から先導的役割を果たされた個人、または |
(2) | 情報セキュリティに関わる学術・法制度の研究、啓発・普及、あるいは人材育成などの面で社会的意義の高い貢献をされた学識経験者等 |
相澤 清晴 | 文部科学省 科学官(東京大学大学院情報理工学系研究科教授) |
大谷 和子 | 株式会社日本総合研究所 法務部長 |
喜連川 優 | 大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所 所長 |
後藤 厚宏 | 情報セキュリティ大学院大学 学長 |
境 勉 | 総務省 大臣官房地域力創造審議官 |
佐々木 良一 | 東京電機大学 総合研究所特命教授・サイバーセキュリティ研究所長 |
関口 和一 | 株式会社MM総研 代表取締役所長 |
徳田 英幸 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 理事長 |
富田 達夫 | 独立行政法人情報処理推進機構 理事長 |
二宮 清治 | 総務省 大臣官房審議官(国際技術、サイバーセキュリティ担当) |
三角 育生 | 経済産業省 大臣官房 サイバーセキュリティ・情報化審議官 |
山内 智生 | 内閣官房 内閣サイバーセキュリティセンター 副センター長・内閣審議官 |
※本リリースは、2020年2月12日付で発表された内容について、一部受賞者の表彰理由中の組織名称等に誤記載があったため、2020年2月13日付で更新したものです。
※新型コロナウィルス感染拡大の影響により、表彰式および講演会は中止となりました。
情報セキュリティ大学院大学事務局(担当:三浦)
- TEL : 045-311-7784 (代表)
- FAX : 045-311-6871
- E-mail : iisec AT iwasaki . ac . jp