統計的方法論（前期2単位）

准教授 稲葉 緑

１．授業のねらい

本科目では、研究上の問いを科学的に、かつ、効率的に検証することを可能とする統計的手法の基礎的な知識・技術について講義する。研究上の問いに対する答えを導くための実験・調査での結果を予測するには、収集するデータやその分析方法に関する知識が必須である。授業の各回では、各統計手法に関する知識を説明した後、統計ソフトを使いながら情報セキュリティの研究を題材にした仮想のデータを処理・分析する方法を学ぶ。

２．到達目標

・研究のターゲットとなる考えや行動を測定する手法についての基礎的な知識を習得する。
・データの中から有意味な情報を取り出すための分析手法について学ぶ。
・分析した結果を読みとり、適切に解釈する力を身につける。

３．授業計画と開講形態

本講義は基本的に教室での開講とする。

第1回　仮説の構築とデータ収集の基礎知識
第2回　記述統計1（データの尺度、測度、クロス集計表）
第3回　統計的検定の基礎知識
第4回　統計ソフトの基本的な使い方、平均値の差の検定1（t検定）
第5回　平均値の差の検定2（t検定）
第6回　平均値の差の検定3（分散分析）
第7回　平均値の差の検定4（分散分析）
第8回　名義尺度の検定1
第9回　名義尺度の検定2
第10回　中間振り返り
第11回　回帰分析1（単回帰分析）
第12回　回帰分析2（重回帰分析）
第13回　回帰分析3（重回帰分析）
第14回　回帰分析4（非線形回帰分析）
第15回　総括

※内容や進度は、受講生の受講目的や予備知識、研究内容等に合わせて調整することがある。

４．教科書（学生が履修するにあたって必携のもの）

パソコン端末（OSはWindows10）。統計ソフトをインストールして授業で使用する。提示したOS以外がインストールされている端末については、教員は統計ソフトの動作を保証しない。必要に応じて大学貸与の端末およびOSを使用する。

５．参考書

授業内で紹介する

６．関連科目

不確実性下の意思決定
特設講義（データ・サイエンスとアナリティクス）

７．成績評価の方法と基準

受講状況および毎回の演習問題への取り組み（60％）、最終回の課題レポート（40％）により評価する。