
現在は、情報の時代です。種々の情報が世界を行き交い、それを使った様々なビジネスや活動が行われています。一方で、この数年、特定の企業組織を狙った標的型攻撃や、フィッシング、情報の漏えい、国間のサイバー攻撃など、様々な情報セキュリティ問題が社会を賑わしており、これらの解決無しには情報の世界の発展は困難です。
これに対処するには、情報セキュリティ技術者、対応実務家、研究者など多くの情報セキュリティ人材が必要です。国の課題にもなっており、多くの優れた人材が求められております。しかし、我が国では、情報一般の専門家は多いとはいえ、情報セキュリティのしっかりした基礎を備えた人材は限られているのが現状です。
私どもは、2004年開学し、新しい学問の体系化と専門家の育成を旗印に、情報セキュリティ専門の大学院大学として教育と研究に携わってきました。その結果、暗号、ネットワーク、システム技術、それを使いこなす管理、そして法制や倫理などを包含する体系が出来上がり、これは世界的にみても遜色ないカリキュラムだと考えております。現在、更に磨きをかけるべく様々な改良をおこなっております。
この間、文部科学省から「研究と実務融合による高度情報セキュリティ人材育成プログラム(ISSスクエア)」の助成を頂き、多くの企業と密な連携を構築して、情報セキュリティスペシャリストサーティフィケート制度を始めました。また、定期的に情報セキュリティの公開ワークショップを開き社会との連携に努めております。これらの活動は、今後ともより発展させてゆく予定です。
2011年度までに、修士208名、博士20名の修了生が巣立ちました。これらの同窓生は、情報セキュリティ分野の強力なネットワークとして機能し始めております。従来から社会人の学生が多く、それはこの大学院教育の特徴でもありますが、留学生も増え、今後益々国際性を強めることになると思われます。これからも、様々な分野の意欲的な学生が多数集まり、本学が情報セキュリティ分野の梁山泊となることを期待しております
2012年4月